フェルモサは“中華民国”か、それとも“台湾”か その壱

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唐突だが、台湾が好きだ。

7年から8年前、仕事の関係で桃園に程近い大渓というところで仕事(生活)していた事がある。

高速から近い場所ではあったが、宿泊施設が無い街で、暫く「連れ込み宿」 平たく言うと“ラブホテル”で生活していた。

仕事が終わり行きつけの食堂で飯を食って帰ると丁度 10:00~11:00

ラブホが活況を呈する時間だ。

角部屋ならまだましだが、あいだの部屋だったりすると、もう大変。

元気ね。みんな(笑)

これが夜中の2時頃まで入れ替わりに続く。。異国の仕事で疲れた身体には結構キツイ。。

やっと静かになって寝れたと思ったら。

そのラブホ、陸軍さんの演習場の隣にあったりするわけ。

始まるのよ。早朝。点呼が(笑)

イー!アー!サン!スー!ウー!・・・・・ 覚えましたよ。北京語の数の数え方。ありがとね。

 

その後、見かねた現地の総経理(社長)さんがマンションを借りてくれて引越し。

したら、今度は静か過ぎて眠れねーでやんの。。

生まれて初めて“ホームシック”なんぞになったのも台湾。

外食ばかりの自分を心配してくれて、家に招待してくれた台湾のスタッフ達。。

嬉しかったな~ 頑張って「茶碗蒸し」も作ってくれたし。失敗作だったけど、その『気持ち』が嬉しい。

 

 そんなこんなで台湾が大好きになったわけで、それから毎年、多いときは年に数回も訪れる国となった。

今年の正月に台北を訪れた時のこと。

MRTが発達し、非常に便利になった台北。

郊外のカルフールに寄った際(我が家は在台時、必ずといって良い程、このカルフールでお茶を買う)、1Fフロアが全てフードコートとなっていた。

レトロな台北近郊の街並みを再現したイメージで統一された空間はそれ自体がアトラクションの様で面白かった。

新横浜のラーメン博物館をデカくした感じ。

ざっと、20数店舗、どのお店からも湯気が出ている。旨そうだ。

と、ある事に気が付く。

“日式”の文字が多い。日式とは“日本式”ということ。

この辺りは住宅街ではあるものの、特に日本人が多いという訳でもなく、どちらかというとかなりローカルな雰囲気が漂った街である。

大きな観覧車があり、ショッピングモールがあるので近郊からの人出もあるとはいえ、およそ観光客が来る場所とは思えない。

 

20数店のうち、日式を掲げてるのは約半分以上。。

「やはり日本式は売れるのか」

と単純に思ったりしたのだが、どうもそれだけでは無いような感じ。

 

そう、自分が子供の頃、田舎でこういうフードコート的な催しがあった際には必ず英語が並び、ハンバーガー、ホットドック、クレープなど、西洋の食べ物に夢中になっていたのと同じ感覚。

 

確かに”日式”は売れるのだろう。

でも、“それ”だけでは無いように思える。

子供の頃、田舎で育ちインターネットなど無かった時代、強烈にアメリカに憧れていたあの感覚。マック、コーラ、ペプシ、筆記体が格好良く、スタスキー&ハッチごっこをして遊んでいたあの頃。。

 

台湾の人達には、日本に対してある種の

”憧れ”

があるように思えて仕方ない。

日本の周辺国でここまで親日的な国も珍しいと思う。

生活用品などでも日本語表示の製品は良く売れるという。

日本製は品質が良いので当たり前だという人もいるだろう。

しかし、台湾の人達に囲まれた空間に身を置いていると、“それだけではない”と感じる事が多いのである。

 

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